放射線科

当科の基本方針

  1. 飯山赤十字病院の理念に従い、診療放射線業務の遂行に努めます
  2. 放射線技術の研鑽に励み、成果を地域医療に還元します
  3. 医療事故を防止し、放射線の安全管理に努めます
  4. 「思いやりの心」を大切に、チーム医療を実践します

当科の概要

放射線科では、各種画像診断機器を用いてX線撮影・CT(Computed Tomography:コンピューター断層撮影)・MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像診断)など様々な検査を行っています。当放射線科には9名の診療放射線技師が在籍しており、患者さんが安心して検査を受けていただけるように日々の業務に取り組んでいます。

X線撮影
島津RADspeed
島津 RADspeed Pro
島津2
FPDシステム
富士フイルムFPDシステム

一般的にレントゲン撮影と言われる検査です。画像診断の基本となっており、被ばくが少なく短時間で胸部・腹部・骨盤など全身の撮影が可能です。各診療科から検査依頼に合わせて迅速に検査を行っています。小児撮影では介助が必要な場面もあり、保護者の方にもお願いする場合があります。

2023年にFPD(Flat Panel Detector:平面検出器)システムへ更新されました。FPDシステムは高感度のため、X線量を大幅に減らしても診断に十分な画像が得られます。そのため今まで以上に被ばく線量を抑える事が可能となりました。また、以前は撮影する毎にカセッテと言われる板の交換が必要でしたが、交換作業が不要となるため検査時間をより短縮させられるとともに、疼痛が強い患者さんに対して撮影時の負担が低減されます。

X線透視検査
島津SONIALVISION
島津 SONIALVISION G4
島津
島津 FLEXAVISION

X線を用いてリアルタイムに画像を見ながら各種検査や治療に利用しています。造影剤を使用した胃や腸の検査、内視鏡を併用した検査や、骨折・脱臼の整復など多岐にわたって用いられます。33番透視室の装置はFPD(Flat Panel Detector:平面検出器)を搭載しており、少ない被ばく線量で検査が行われています。

X線CT検査
GE RevolutionEVO
GE RevolutionEVO(64列)

X線を出す管球と患者さんを透過したX線を受ける検出器が対になって回転しながら撮影しています。撮像した情報をもとにコンピューターが処理することで画像化できます。任意の断面の画像や3D画像の構築も可能で、骨折などの診断にも有用です。CT検査ではヨード造影剤という薬を血管内に注射しながら検査を行うことがあり、大血管や心臓の冠動脈、腫瘍の診断に用いられています。

MRI検査
GE SIGNAExplorer
GE SIGNAExplorer(1.5T)

強力な磁場が発生している筒状の装置に入り、体に電波をあてながら画像を撮像する装置です。検査時間が比較的長く検査中は非常に大きな音が出ます。MRI検査は造影剤を使わずに血管の情報を得ることができます。検査を受ける際の注意点が多くあるので事前に問診を行っています。

乳房撮影(マンモグラフィ)
CANON
CANON Peruru
マンモグラフィ検診施設・画像認定証
マンモグラフィ検診施設

基本的に女性診療放射線技師と患者さんの2人だけで検査を行います。マンモグラフィ装置にて乳房を圧迫し均一に伸ばして撮影することで被ばく低減と画質が向上します。患者さんによっては圧迫する際に痛みが強く出る場合があります。検査時間は10分程度となります。

当院は「マンモグラフィ検診施設・画像認定」を取得しています。
 

骨密度測定
骨密度測定
GE PRODIGY

骨密度測定は骨粗しょう症リスクを予知するのに優れています。検査用ベッドに仰向けで寝た状態で、骨折リスクが高い腰椎と左大腿骨近位部の2カ所を測定します。手術等で測定部位に金属がある場合は片方のみで測定を行うこともあります。

歯科用パノラマ撮影(オルソパントモグラフィ)
歯科用パノラマ撮影(オルソパントモグラフィ)
MORITA Epocs

歯列、上顎、下顎に特化した検査で顔の周りを装置が回転しながら撮影します。1回の撮影で上下の歯列や上顎下顎を一度に観察できます。

ポータブルX線撮影
Sirius 130Hシリーズ

HITACHI(富士フイルム)Sirius 130Hシリーズ
HITACHI(富士フイルム) Sirius starmobile tiara airy

移動用X線撮影装置を使用し、病棟や救急外来などでX線撮影をします。周囲に別の患者さんがいる環境では、X線を照射する方向に注意を払い工夫しながら検査を行っています。

外科用イメージ
移動型の透視装置
PHILIPS BV Endura(2台)

移動型の透視装置になります。常時手術室内に置かれていて、外科・整形外科・泌尿器科の透視下手術で用いられます。
 

遠隔医用画像診断
遠隔画像診断

週1日非常勤の放射線科医師が来院し画像診断を行っておりますが、それ以外の日についてはNPO法人信州画像診断ネットワークと連携し遠隔画像診断体制を構築しています。

令和4年度の検査実績
外来 入院 合計件数
X線撮影 15,026 4,719 19,745
X線透視検査 183 208 391
X線CT検査 5,656 1,206 6,862
MRI検査 2,395 426 2,821
アンギオ 159 34 193
乳房撮影 870 0 870
骨密度測定 950 32 982